新築を計画される多くの方が直面する悩みの1つに、「気づいたら予算を超えていた…」という問題があります。
建物価格だけを見て検討を始めたものの、打ち合わせが進むにつれて費用が積み重なり、当初の想定とは大きくズレてしまうケースは珍しくありません。人生の大きな買い物だからこそ、予算管理は慎重に行いたいところです。
ここでは、新築で予算オーバーが起こる“本当の理由”と、その落とし穴を避けるための視点をわかりやすく整理します。
建物本体価格だけで判断してしまう
最も多い誤解が、「本体価格=家の総額」という思い込みです。
実際には、本体価格は総額の6〜7割程度で、残りは付帯工事費や申請関係費、屋外給排水工事、外構工事など、生活に必要な工事が多数含まれます。「1,800万円の家」だと思って検討していたのに、最終的に総額が2,300〜2,600万円になることは珍しくありません。
こうした誤算が起こるのは、初期段階で“総額”を把握できていないからです。
本体価格は魅力的に見えても、付属工事を含めたリアルな見積もりがなければ、後々大きな負担となって跳ね返ってきます。

土地にかかる費用の読み違い
土地の購入価格だけで判断してしまうのも、予算オーバーの大きな要因です。
土地には、そのまま使える土地と、造成や補強が必要な土地があります。表面だけではわからない「追加工事」が発生しやすく、結果的に数十万〜数百万円の増額につながることがあります。
たとえば、擁壁工事、解体工事、地盤改良、上下水道引き込み工事など、土地の状況によって費用が大きく変動します。100万円安い土地を購入したはずが、造成費が高くついて合計ではむしろ割高になるケースもあります。
土地選びでは“本体価格以外にどれだけ費用がかかるのか”を必ず確認することが大切です。

標準仕様の認識違い
住宅会社によって「標準仕様」の範囲は大きく異なります。
キッチンのグレード、外壁材、サッシ性能、断熱材の種類など、当たり前に含まれていると思っていたものがオプション扱いになるケースもあります。
標準仕様とオプションの境界が曖昧なまま打ち合わせを進めると、気づいた頃には追加費用が積み上がり、想定より数十万〜数百万円高くなることもあります。
設備の仕様は「どこまでが標準か」「変更するといくら増えるか」を必ず初期段階で確認しておきましょう。

外構工事を後回しにする
新築でありがちなのが、「外構はあとでいいや」と後回しにしてしまうケースです。しかし、外構費は思っている以上に大きく、駐車場、アプローチ、フェンス、庭などを整えると100〜300万円ほど必要になります。
建物に予算を集中し、外構の費用を把握しないまま計画を進めると、完成直前になって総額が大幅に膨らむ結果になります。
外構は家の使い勝手や防犯性にも深く関わる部分のため、建物と同時に“セットで”見積もることが大切です。

生活してから必要な費用を想定していない
家づくりでは、本体工事・外構工事以外にも、入居後に必要となる費用があります。カーテン、エアコン、家具家電、引越し費用など、まとめると数十万円〜100万円以上かかることもあります。
これらを資金計画に組み込まないと、ローンでカバーできず、現金負担が大きくなってしまいます。
新築計画では“住み始めに必要な初期費用”をあらかじめリスト化しておくと安心です。

まとめ
新築で予算オーバーが起こる背景には、多くの場合「総額を見ずに計画を進めてしまう」という共通点があります。本体価格だけに注目せず、土地・付帯工事・外構・標準仕様・入居後の費用まで、家づくりに関わるコストをトータルで把握することが大切です。
資金計画の落とし穴を避けるためには、初期の段階で“全部の費用”を正確に知ることが最大のポイントです。しっかり理解して計画を立てることで、安心して家づくりを進めることができ、後悔の少ない住まいづくりにつながります。

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著者プロフィール
中島 盛夫
株式会社盛匠代表取締役[保有資格:二級建築士、宅地建物取引士]
大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。