新築を計画されている多くの方が興味があること、それは「間取り」や「収納」です。しかし、同じくらい大切なことがあります。“外構の防犯性”です。
警察庁のデータによると、泥棒が侵入を試みる際に着目するのは
「外からの見え方」
「留守かどうか」
「侵入にかかる時間」の3つとされており、外構のつくり方ひとつで狙われやすさが大きく変わります。特に新築時は、建物と外構が同時に完成するため、暮らしの動線と防犯性をセットで考えることができる絶好のタイミングです。
しかし、実際には“デザイン重視”や“コスト重視”で外構を決めてしまい、住んでから「こんなはずじゃなかった…」と後悔される方も多いと聞きます。
泥棒が嫌がる外構づくりには、特別な設備や高額な商品が必要なわけではなく「視線」「光」「時間」「音」といった犯罪心理に基づく基本を押さえておくことが何より重要です。
この記事では、新築のうちにぜひ取り入れていただきたい防犯外構のポイントを5つにまとめ、暮らしを守るための考え方をわかりやすく解説いたします。
ご家族様の安心と快適な生活を守るために、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
泥棒が嫌がる外構の基本
外構の防犯で大切なことは、「侵入されない仕組み」ではなく「侵入しづらいと感じさせる外構づくり」です。
泥棒は犯行前に必ず“下見”を行い、侵入にかかる時間や周囲の視線、逃げやすさを総合的に判断しています。つまり、この段階で「ここはやめておこう」と思わせる工夫こそが防犯の第一歩です。
また、泥棒が嫌うことは以下の3つに集約されます。
・見られること(視線)
・光(照明)
・時間がかかる要素
新築時の外構計画にこれらを組み込むことで費用を抑えながら高い防犯性を実現することができます。
ここからは、具体的に取り入れたいポイントを5つのテーマに分けてご紹介いたします。

1.死角をつくらない外構設計
泥棒が最も嫌うことが「見られる場所」を通ることです。死角が多い家ほど、侵入のハードルが下がり、狙われやすくなります。
新築時に気をつけたいことは、次のような死角の発生ポイントです。
・家の裏側(勝手口・浴室側)
・隣地との間の細いスペース
・カーポートの影
・背の高い門柱・植栽の裏側
これらの死角を減らすためには、建物周囲の視線と光の入り方を確保する配置が重要です。
たとえば、勝手口にセンサーライトを設置する、細い裏通路に砕石を敷く、植栽は成長後の高さを考えて選ぶなど、視界を遮らない工夫が効果的になります。
また、門柱を玄関ドアと重ならない位置に置くことで来客や近隣住民からの視線が届きやすくなり抑止効果が高まります。

2.夜間のライトアップで“見られる環境”をつくる
泥棒が犯行に及ぶ時間帯は夜が中心です。そのため、外構照明は見た目の演出だけでなく、防犯性を高める大切な役割があります。特に効果的なことは自動点灯式の「人感センサーライト」です。
泥棒は突然の光を非常に嫌がるため、勝手口・庭・玄関横などに設置すると高い予防効果を生むことができます。
また、照明には次のようなメリットがあります。
・道路からの見通しがよくなり、下見段階で避けることができる
・帰宅時の安全性が上がる
・防犯カメラの映像がクリアになる
特におすすめなことは、照明の色を「電球色」にすることです。明るすぎず影になりにくいため、家の雰囲気を損なわずに防犯効果を高められます。
新築時は外構照明の配線計画も同時に行えるため、将来的に追加したい照明があればあらかじめ電源だけ確保しておくことも視野に入れておきましょう。

3.音で防ぐ!砕石や防犯砂利の活用
泥棒は物音を極端に嫌がります。特に、歩くたびに「ジャリッ」と音が鳴る砕石や防犯砂利は、外構に取り入れるだけで大きな防犯効果が得られます。
敷地の裏側や細い通路など、死角になりやすい場所に敷いておくと侵入を早い段階で察知できるだけでなく、泥棒の心理的な抵抗を高めることができます。
さらに、防犯砂利のメリットは以下の通りです。
・施工費が比較的安い
・雑草対策にもなる
・メンテナンスが少なく済む
新築時は地面を整えるタイミングでもあるため、防犯砂利を下地からきれいに施工でき、仕上がりが美しくなる点も魅力です。また、砂利の色や質感を外構デザインに合わせることで景観を損なわずに防犯性を高めることができます。

4.防犯性の高いカメラ・インターホンの配置計画
近年、外構計画で必須となりつつある設備が「防犯カメラ」そして「モニター付きインターホン」です。防犯カメラが設置されている家は泥棒が最初の下見段階で避ける傾向が高く、新築時にあらかじめ配線しておくことで将来の追加工事も簡単にできるようになります。
特に効果的なポイントは以下の通りです。
・駐車場の前面
・玄関アプローチ
・勝手口
・裏庭や外部ストレージ周辺
また、室内のモニター付きインターホンと連動させることで不審者の接近をリアルタイムで確認でき、留守中でもスマホから録画を確認できる機能を備えた商品も増えています。
防犯カメラは“つける位置”が非常に重要で、視界が広く、足元まで映るよう角度調整しておくとより効果的です。

5.侵入に時間がかかる工夫をする
泥棒が侵入をあきらめる基準は「5分以上時間がかかるかどうか」と言われています。つまり、玄関・窓・勝手口などの侵入ポイントに時間をかけさせる工夫を外構で補うことが重要だと言えます。
たとえば、次のような対策です。
・窓の近くに植栽を密集させない
・フェンスや塀を乗り越えにくい高さにする
・勝手口周りに照明・砂利・防犯カメラをセットで設置する
・表札・門柱の位置を工夫して視線を遮らない
外構と建物の防犯設備を組み合わせることで、泥棒が「この家は手間がかかる」と判断し、侵入リスクを大幅に下げることができます。
新築時は設備の追加も容易なため、将来の家族の暮らしまで見据えて計画しておくと安心です。

まとめ
新築の外構はデザインや予算だけでなく、ご家族様の安全を守る“防犯性”の視点も欠かしてはいけません。
泥棒は下見の段階で侵入しづらい家を避けるため、今回ご紹介した「死角をつくらない配置」「照明」「音」「カメラ」「侵入に時間がかかる工夫」を組み合わせることで、高い抑止効果を生み出すことができます。
外構は一度つくるとやり直しに費用がかかるため、新築の段階でしっかり計画しておくことが大切です。ご家族様が安心して暮らせる住まいづくりのために、ぜひ今回のポイントを参考にしながら、ご自身に合った防犯外構を考えてみてください。

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著者プロフィール
中島 盛夫
株式会社盛匠代表取締役[保有資格:二級建築士、宅地建物取引士]
大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。